嘘も真実も、ぜんぶ愛して。|「彼女、お借りします」を読んだ

「彼女、お借りします」を読んだ

漫画Rawで「彼女、お借りします」を読みました(史上最低の報告)

かのかり、高校のときに隣の席だった奴は面白いって言ってたけど、自分の中では話進まないわ主人公がカスだわみたいな前評判が先行しすぎてて読んではいませんでした。ほら、俺って本名が和也じゃん?(セルフ開示)

まぁまぁおもろくて死んだ

とりあえず最新話まで感想した完走ですが、おもろかったです。話題作ってだけあるというか、やっぱ男子校の人間って漫画とアニメに対する感性だけは強いよなって思いました。授業中に机の下で読みたくなる気持ちはすっげーわかる。

これはえっちな漫画

「レンタル彼女」「コミュ障で童貞の主人公」とか、物語の設定的にはギリギリ俺も踏みそうな轍で、名前が一緒であるゆえの恐怖と謎の共感がある一方、ここまで人に情熱的になれるような性格は持ち合わせてないので、こんなんありえないんだよなーなんて気持ちもありながらの読書でした。奇抜な設定だけど共感できる部分があって、でもやっぱり夢物語みたいな作品って全世界の男の心を掴むんだろうな~って改めて思いました。

良質なきらら作品を読んでる気分

1ページ目がもう普通にきらら

最近の「話進まなすぎだし長すぎ」はガチで同意しかないのですが、日常系の作品を死ぬほど浴びてきた俺にとってはむしろおもしろくて好きです。ルームシェアとかすっげーきららじゃん!(ちがうよ)

逆に言うと駆け引きみたいな展開はあまり得意ではなくて、ババアか七海が主となって関わってくる回とか、特にハワイアンズ編はガチで結構無理で、確かに“面白さ”はあるんだけどそういうことじゃないんよ~って思いながら読んでました。二人だけの世界で悶々とやってくれたほうが俺は好き。物語のハイライトとも当たる部分が苦手っていうキチガイは私です。

そんなわけで、結論出さなすぎてもうルカちゃんでいいだろみたいな、話の進まない後半に俺は心持ってかれてます。なんでこんなところに200話以上使ってるんだよとは思うけど、良質なきらら作品を読んでるみたいで落ち着きます。

水原がよくもわからず、どんどんメスの顔になっていっているのが一番好きです。

今までは「他人準拠でなし崩し」的な決断が多い一方で、ハワイアンズ後は内容が薄いので崖っぷちみたいなことがそれほどなく、大きな決断とすれば「和也と付き合うか」くらい。それも「いつまでも待ってる」なんて言われてしまってはいよいよ決められず足踏み状態。

だけど自分の気持ちはどんどん変わっていて、たぶん普通にすげー好きなんだけど、心のどこかに困惑とか焦りとか、怖さみたいなものもある。結果的によくわかんないまま、ただただメスの顔になってるのがとってもいいな~って思いました。

序盤ではブチギレてた女がどんどん顔を赤らめて静かになっていく様は、まるで野良から家猫になる過程を見てるみたいでニッコニコなんだけど、吸引力が薄くなってきたバイト先のダイソンにも似ていてちょっと腹立ちます。あいつすぐ赤くなるんだよ(バッテリー不足とフィルター目詰まり)。
うわーやっぱこれで付き合おうって展開になってないのすっげームカついてきた!早く諦めて女になってほしいし、講談社も竹書房よろしく破壊されるとかねーかなー

最終回が気になる

メスの顔 令和最新版

あまりにもストーリーを引き伸ばしすぎてて、いやこれどうやって着地させるんだ?とも思いました。和也は水原のこといくらでも待ってくれそうだけど、読者は待ってくれませんよ。

付き合うことになったらシリーズ変わると思うんですよね、元高木さんみたいな感じ?知らんけど。

まあでも7月11日に何かしらの邪魔が入ってデートできないってのが一番ありそう(邪推)。水原もさすがに結論出さなかったらいよいよ頭おかしいし、和也だって頑張ってるし。作るサイドが稼ぎ頭としてもうちょっと作品を延命できませんか!?って考えてたらこれになりそうな気がする。進歩が怪しくなってきた作品が取る次の手段はいつだって外的要因。霧島透子って誰だよ。

ちょっと泥沼化してほしい気もしてる

「話が単純」とか言わないから、もういい加減すっと付き合ってくれ…!と思う一方で、ちょっとドロドロしてほしいな~とカスみたいな顔もしています。

とりあえず瑠夏ちゃんはパンツの中で射精した話をバラしてほしいし、結論を出せないでいる千鶴に対して八重森が「なら私が貰っちゃうっスよ!」とか発破かけてほしい。気持ちを確かめた結果ふたたび好きになっちゃった麻美が千鶴をガン攻めしてほしいし、覚悟決まった墨ちゃんが突然レンカノやめて電撃走らせてほしい。

いや、やっぱ嘘!こればっかりは嘘です。もう早く付き合って突きあってくれ。朝ラッシュの御茶ノ水駅のエスカレーターよりも進まない

「ジキルとハイド」っぽいなって思った

なんか読んでて思いました、「一ノ瀬と水原」が「ジキルとハイド」っぽいなって。

善良なジキル博士と、醜悪な男であるハイド氏。二人はまるで対をなす存在だけれど、実はひとつの体を共有する同一人物。人々の二面性をテーマとしたイギリスの小説「ジキルとハイド」という小説を、ちょっと前に読破していました。

“嘘”は築き上げた全てを滅ぼす

普段はジキル博士としてたくさんの人々に愛し愛される一方、夜になればハイド氏として暴力的な行為を働く。この入れ替わりを楽しんでいるうちに、だんだんとジキル博士とハイド氏の、嘘と真実の境界線があいまいになってきてしまいます。最後はハイド氏の姿から変身できなくなり、やがて死んでしまう。嘘が全てを滅ぼすということに、同意を禁じえませんでした。

嘘は人生の前借りです。クレカみたいなもんで、いずれツケが返ってきます。真実を対価に矛盾やごまかしを“支払う”ことができればまだしも、できなければどんどん積みあがっていって、最終的には信用情報機構にたどり着きます。

おう 付き合っちゃえよ

んでこれが「一ノ瀬ちづる」と「水原千鶴」だなーと思いました。いや、ジキルとハイド以上に複雑かも。明確に分かれていた水原と一ノ瀬の境界線は、今では曖昧どころかごちゃ混ぜになっています。

その結果、彼女はさまざまな矛盾を抱えることとなります。好きかもしれないけど、付き合うことはできない。キスはしたけれど、まだ答えが出せない。そもそも、レンタル彼女が客のことを好きになっていいのか。

嘘を重ねた結果が招いた、恋というツケ。それが一ノ瀬の人生を大きく変えようとしているだけでなく、水原のプロフェッショナルな側面すらも否定しはじめています。それはまるで、ジキルとハイドが共倒れするみたいに。

嘘と真実、どちらも愛して

けれど、この作品が辿り着くのは、きっと統合でも消失でもないのだと思います。そう思う理由のひとつに、呼び方が大きく関わってきます。

作中でも要所要所で描写があるように、呼び方は重要なものです。「水原ではなく一ノ瀬が好きなんだ」とする語りはここ最近ずっとあって、これが現文の入試問題なら絶対に記述で出題されるレベルです。

「水平線を飛び越えて」のほうの和也くんが思うに、「彼女お借りします」の和也くんは、そのどちらの呼び方も使わなくなるのではと思います。実際に交際歴のある麻美や“彼女”である瑠夏のことは下呼びです。墨ちゃんは…わかんないけど…。

好きになったきっかけは水原で、好きなのは一ノ瀬。ならば必要なのは、彼女の中にあるジキルとハイドのどちらかを選び取ることではなく、両方に愛を伝えること。

つまり、和也が水原でも一ノ瀬でもなく「ちづる」と呼ぶときこそが、二人の関係を99%の嘘から1%の真実へと変える瞬間であり、物語の終着点でもあるのかもしれないよな〜、なんてことを考えていました。

アニメもぜひ見たい

ここまで来たらアニメも見たいよね~とは思ってます。雨宮天好きだし、東山奈央大好きだし。でもまだハワイアンズ編さえ終わってないらしくてやっぱやめよかなになってます。進み具合的に「調べてみる!」あたりでおわりそうなんだよな、俺はそこから先が好きなんですけど…

5期OPを天ちゃん歌ってんのええな~

今やってる5期(頭おかしいんか?)のOP、満を持して天ちゃんが歌ってるんですね。しかも作詞までしてるし!

「本音と台詞がごちゃ混ぜになってく」みたく、主演が歌詞書いてるとここまで解像度高いんだというか、ちゃんと物語を知ったうえで演じてくれてるのが嬉しいですな~(宮尾美也)

あとこんなかわいい系の曲歌ってるならもっと早く教えてくれ PARADOXだいすきなんですよ

「物語の中にいるみたい」な4期OP

4期のオープニングがとっても大好きです。ラブコメのOPってだいたいチープになりがちというか、7割が絵であとの3割が色と図形みたいな構成でどれも中身がなく、リツイートの上を走るこのアニメもその枠なのですが、4期だけは短編アニメみたいな見ごたえがあってすごいです!
というかどのアニメもClariS楽曲であれば本気出せるなら、全アニメの主題歌をClariSがやるべきだろ。

それにしても童話モチーフはたまげたなあ…すぎて射精した。

瑠夏:白雪姫
麻美:シンデレラ
墨:赤ずきん
八重森:不思議の国のアリス
水原:眠れる森の美女

それぞれモチーフはこんな具合かな。麻美はたぶんシンデレラなんだけど、“魔法をかけてもらった状態”なのがいいよな~と。期限付きなのに調子に乗ってるし、和也と水原が再会したときは日が昇っている=確実に魔法が解けているんですよね。たまんね~

麻美→和也と全ヒロインへの攻撃
瑠夏→麻美への攻撃
墨:操縦(攻撃はしない)
八重森:和也のアシスト

それからバトルシーンも好きで、それぞれちゃんと本編の立ち回りに沿ってるのが素敵~

特に瑠夏が麻美のドラゴン倒してんのが好きなんですよね、“彼女”っていう立ち位置だから構わず元カノを刺しに行ってる。墨ちゃんが波風立てないけど重要な役割を持ってるのもその通りだし、最終的に水原の元まで和也をすっ飛ばしてる八重森なんかまさに本編そのままって感じだよね。

いやほんとに4期のOP好き、このOPなら10期くらいまでやってくれても構わない

えっ、俺ですか?俺はもうこれで無理ですよ、勘弁してください(セルフ開示)

おしり